まだまだほぐせる

死者を弔うということ,サラ・マレー,草思社文庫

とても面白い。

日本語のタイトルから湿っぽい、泣きを誘うような内容かと思ってしまうかもしれないけど、

とてもカラッとサバサバと、それでいてすごく自らの感情に素直なまま、世界各国の葬儀を巡る文章がとても面白い。

 

自分の当たり前や常識なんて、少しだけ外の世界に出たらこんなにも違うものかと思う。

自分が仕方なく従っている「当たり前」はこの国の中だけで正しいと決められた行為で、海を渡って他の国に行けば全く違う習慣がある。

 

英題は"MAKING AN EXIT"、

無宗教の父親に育てられた著者はその父親の死をきっかけに自分がこの世をどのように出て行くか(送り出されるか)、を決める旅に出る。

 

そうか!そこ決める自由もあるのか、とハッとする。

 

まだ全然「こうでなくちゃ」と凝り固まった部分はたくさんあるのだ。

そんなこと!と思うようなことでも自分で作る/決めることが出来るんだ。

 

驚くような世界各国の葬儀の様子も面白いし、この著者の人間性もとても魅力的で、

タイトルや表紙からは想像も出来ないと思うけれど、「死に方探し冒険小説」とでも言うようなワクワク感がある。

自分探しの次の旅は、大人の終わり方探し旅。私もしてみたい気がする。

 

『死者を弔うということ-世界の各地に葬送のかたちを訪ねる-』サラ・マレー/思想社文庫

 

レベルブックスさんで買いました。

本当にもう本はすごいなー。