読んでいる本が2冊とも1989年の本だった。
1989年のアメリカで生まれた本。

 

私が生まれたのが1988年の日本だから、ほとんど同じ時期にこの世界生まれる準備をしていた言葉の塊だ。
私は人間になり、『ムーン・パレス』と『サードプレイス』は本になった。

 

私はあまり喋らない(喋る人がいない)ので、私の主なコミュニケーション手段は文字だ。だから私は本みたいなものだなと思う。

 

本は1人の人間のようで、でも人間と違う所はどんなに文字がびっしり書いてあってもその文字を読んだらもう終わりということだ。
この言葉との楽しい関係は終わってしまう、だから私は最後の数ページを残して読むのをやめてしまうということが結構ある。

 

去年残り数ページを残して中断した『サードプレイス』とお別れしなくてはいけなくなった。寂しくも最後のページを読む。

 

すると、すごいことが書いてあった!

 

ここまで読んで、長く一緒にいて、一緒に考えて、そして最後にこの一言!!
びっくりした。
これはじっくり向き合った人しか感動できない最後のメッセージだった。

 

この言葉を書いた人、レイ・オルデンバーグさんとはもうとっくに会えないけど、
30年前に書かれたメッセージ、確かに届きました、受け取りました。
「今しかない!」くらいの素晴らしいタイミングで受け取りました。ありがとうございます。

 

本を読み終わることはお別れじゃない。
そういえばどんな本もそうだった。もっと新しい世界に出会うことが出来るだけだった。

 

『サードプレイス』の巻末、何が書いてあったかはもちろん書きません。
気になる人は読みましょう(もちろん最初の1ページから!)

 

本はやっぱりすごいな!